医学面から見た「冷え症」生理反応について
私たちがひと口に言っている「冷え症」ですが
医学的にみてどうとらえられるのでしょうか
今回は「aromatopia」のバックナンバーから
抜粋してレポートをお届けします
特に夏場の冷え、生活スタイルの変化について
言及しています
<四季のある日本人の持っている体感性>
日本人の身体は四季があるため
冬は夏に比べ1割程度基礎代謝高くなり、エネルギーの
算出が増え、寒さに適応しています
しかし一年中室内で暮らすことなどから
この体感性が低下していると言われています
<寒さに合わせ血流量や体温変化などの生理的反応>
寒冷時には自律神経の働きで抹消血管が収縮して
皮虜血流を減少し、熱放散を抑制して生命活動に
重要な核心温度ロ保持するために、核心温度と
外郭温度の温度勾配が大きくなります
体幹部から抹消部、また深部から表層部に行くほど
低温となります
これは寒冷時に必要な生理的反応です
<気温差は7度まで対応可能な自律神経>
気温差に適応する微調整の役割を担っているのは
自律神経です
適応範囲は7度までと言われていますが
現代は室内外の気温差はそれ以上になることが多く
身体のバランスを崩しやすいです
<一日の体温変動は1度まで>
体温には日内変動があります
起床前、早朝4時前後が最も低く
起床・朝食後にあがり、その後も緩やかに上がり
昼から夕方まで高く維持されます
夕方から夜にはさがり、睡眠中は体温も代謝も
低下することで熟睡につながります
<ライフスタイルの変化による>
朝は体温も代謝も低いですが、動いたり朝食を
食べて体温があがります
ところが夜遅くまで起きて過ごしていたり
朝食なしで体温が低いまま午前中にを過ごすことも
多いです
徐々に体温があがっても夕方以降もス事やPC作業
テレビなどの提供で、交感神経が優位となり
抹消血管が収縮したまま深部体温が高い状態が続き
熟睡できず悪循環に陥るという現代病的な側面も
多いのです
医療法人祐基会帯山中央病院 渡邉賀子